大臣認定構造計算プログラムを用いた構造計算書の確認審査・構造計算適合性判定のガイドラインに係るQ&A

「大臣認定構造計算プログラムを用いた構造計算書の確認審査・構造計算適合性判定のガイドライン(平成21年2月17日(改訂版))」(以下、ガイドライン)に係わるQ&Aを、以下にまとめました。
ここでは、各用語は以下の意味で用いられています。
【プログラム】

大臣認定構造計算プログラムであるかどうかに係わらず、構造計算に用いるプログラムをさす。

【大臣認定構造計算プログラム】

構造計算に用いるプログラムの内、指定性能評価機関における性能評価の後、国土交通大臣の認定を受けたプログラムをさす。

【非認定プログラム】

大臣認定構造計算プログラム以外のプログラム及び大臣認定構造計算プログラムを大臣認定されたものとして用いない場合の当該プログラムをさす。

【認定申請ルート、非認定申請ルート】

認定申請ルートとは、構造計算を大臣認定構造計算プログラムを用いて行ったものとして確認申請された場合をさす。 非認定申請ルートとは、構造計算を大臣認定構造計算プログラムを用いずに行ったものとして確認申請された場合及び大臣認定構造計算プログラムを使用しても、大臣認定の条件となる適用範囲外で使用したり、適用範囲内であっても磁気ディスク又は認定書の添付せずに非認定プログラムとして使用する場合をさす。


質問内容回答
質疑番号1
ガイドライン7ページ
公開日2009/04/10
1.1大臣認定構造計算プログラムの法令上の位置づけ
 下から15行目の「構造計算の過程・・・を記録した磁気ディスク等の提出」となっていますが、構造計算の過程とは具体的にどのような情報の記録でしょうか。
「構造計算の過程」とは、大臣認定構造計算プログラムによる計算処理(プログラム処理して、出力する構造計算書のすべて)全てを省略せずに出力したものです。大臣認定構造計算プログラムを用いて構造計算書を作成した場合には、当該プログラムにより出力された図書の一部については、紙添付について図書省略が適用できますが、磁気ディスク内にはすべての出力を保存することとされており、構造計算適合性判定においては必要に応じて磁気ディスク内の構造計算書も参照することとされています。
質疑番号2
ガイドライン17ページ
公開日2009/04/10
1.3大臣認定構造計算プログラムに不具合があった場合の取り扱いについて
 掲載されている国土交通省住宅局建築指導課から示された「大臣認定構造計算プログラムに不具合があった場合の取り扱いについて」の出典はどのような位置づけなのでしょうか。
プログラムの大臣認定に係る資料として国土交通省住宅局建築指導課が作成し、大臣認定構造計算プログラム運用SWGに提示された資料です。
質疑番号3
ガイドライン17ページ
公開日2009/04/10
図1.3-1不具合の報告フロー
 建築主事等が構造計算書の審査において、不具合を発見した場合には、どのように報告を行うのでしょうか。 
建築主事等は、通常プログラムメーカーとの間でユーザー契約をしていないため、このような場合には設計者又は構造計算適合性判定機関を通じてプログラムメーカーに報告を行うことになります。
質疑番号4
ガイドライン18ページ
公開日2009/04/10
1.3.2(2)大臣認定の再認定について
 再認定時の性能評価審査の流れはどのようになるのでしょうか。
以下の手順となります。「不具合報告(不具合の内容・影響の範囲・影響の度合いを指定性能評価機関に資料提出)」→「部会」→「委員会委員への書面審査」→「性能評価書発行」→「大臣認定申請」
質疑番号5
ガイドライン18ページ
公開日2009/04/10
1.3.2(2)大臣認定の再認定について
 「不具合の可能性」以外、例えば、「大臣認定の取消(撤回)」や「再認定」は公表されるのか。それらの周知はプログラムメーカーが行うのでしょうか。不具合の公表等、プログラムメーカーが行う周知に関して、その手順と体制を性能評価機関で審査するのでしょうか。
大臣認定の取消(撤回)及び再認定に係る情報は国土交通省のHPで公表しております。プログラムユーザーへの周知については、プログラムメーカーが行います。評価基準にはメンテナンス体制の適切性について評価を行うことになっており、当該メンテナンス体制において、プログラムメーカーがプログラムユーザーに対する情報提供する内容・方法について規定することとなっています。
質疑番号6
ガイドライン18ページ
公開日2009/04/10
1.3.3(2)確認審査中の場合について
 建築主事等の審査中に、プログラムAの大臣認定の取消(撤回)がされ、かつプログラムA'の認定書の別添において不具合の影響があると判断される場合には、どのように審査をすればよいのでしょうか。
建築主事等の審査においては、プログラムA'の認定書の別添において不具合の影響があるかどうかの判断を行い、構造計算書に影響があると判断される場合には、その旨を留意事項として記載して構造計算適合性判定を求めることになります。
質疑番号7
ガイドライン18ページ
公開日2009/04/10
1.3.3(2)確認審査中の場合について
 確認審査中に、プログラムAの大臣認定が取消(撤回)された場合、建築主事等又は構造計算適合性判定機関は、申請者にプログラムA'の認定書の提出を求めなければならないのでしょうか。また、申請者からプログラムA'の認定書が提出されない場合には、確認処分はどのように行えばよいのでしょうか。
原則、建築主事等又は構造計算適合性判定機関は、不具合の影響に関する追加説明書を設計者に求め、設計者は不具合の影響を受けないことが確認できた場合は、その旨及びプログラムA'の認定書を追加説明書として提出することとなります。 また、追加説明書を、期限を定めて設計者に求めた結果、追加説明書が提出されない場合には、非認定プログラムによるものとして審査を行うこととなり、省略されている図書等を追加説明書として求めるなどの対応が必要となります。
質疑番号8
ガイドライン18ページ
公開日2009/04/10
1.3.3(4)着工後の場合について
 「既存不適格建築物」となる場合が記載されていますが、中間検査申請時及び完了検査申請時に、申請者は既存不適格建築物になるかどうかの報告を要しますか。
中間検査申請時及び完了検査申請時には、確認済証の交付を受けた計画どおりに工事が行われていることを確認することになるため、申請者は当該建築物が既存不適格建築物となるかどうかの報告は要しません。
質疑番号9
ガイドライン18ページ
公開日2009/04/10
1.3.3(4)着工後の場合について
 着工した建築物において大臣認定の取消(撤回)を受けた場合、中間検査申請書又は完了検査申請書に記載する軽微な変更の概要の記載については、建築確認申請時の計画に対して確認し、当該不具合の影響の確認は要しないということでよろしいでしょうか。
貴見のとおりです。
質疑番号10
ガイドライン18、23ページ
公開日2009/04/10
1.3.3(4)着工後の場合について、1.3.4(10)着工後の取り扱いについて
 「着工後の場合」とは完了検査までなのでしょうか。それとも将来にわたりその建物が存在する期間なのでしょうか。
将来にわたりその建築物が存在する期間となります。